2015年 9月

 3(木)
一度寒い位の気温を経験すると、朝起きたときに考えずに長袖のトレーナを羽織り、そんなに寒くないんだと気付くのに時間がかかり。半袖のTシャツになる。蝉達は20℃以下では鳴かず、23℃を越えると元気そうにミーンミーンと鳴き、ツクツクホーシも参加。畑や庭の草むらには秋の虫達が昼間から鳴いている。この連中はギャルに自分をアピールするために鳴いている、らしいが、しっかり身だしなみを整え気合いを入れて鳴いているのだろうなと突然思い、オレも!と無精ひげを剃った。ギャルにアピールする機会は皆無なのだが、剃り残しのないように念入りに。☆蝉の地上生活は短く、地中生活は何年もあるんだよ、と小学一年になった孫が、教えてくれた。最近プールで泳げたよ、とも自慢。背中を水に『あずけて』浮くこともできたんだ、と自慢をつづけていた。保育園や幼稚園から小学生になり、毎日がキラキラしてるようだ。☆昼頃には林の奥だけで静かに鳴いている音を聞きながら珈琲を淹れる。やっぱりヒゲを剃って珈琲、一段と旨い。★午後に農作業の先輩から、ひと枝にしか葉がついてない桃に、挿し木ではなく、接ぎ木っていう手もあるとアドバイスをいただく。是非とも試してみたい。


 5(土)
昨日、大根の種子蒔き中にコケてしまった。どこも痛めなかったが。笑うんでない。ジャガイモを収穫し畝を高くしてあった。その畝を足を広げて、左手で種子のパックから一粒づつ取り出し、指先でチョンとつくったくぼみに播いては前進を繰り返していた。小休止しようと右側に立とうした。右足は水路の傍なので、余り勢いを付けると水路に落ちる。それに気を取られて大きく開いていた左足が高い畝に引っかかってドスン。笑うんではな〜い。背中から柔らかい畝の前方に転び、足が上に仰向けに空を仰ぐ形だ。こんな時は超スローモーションに映るんだなあ。空に立つ足。ズボンのポケットからケータイが妙にユックリポト〜ンと落ちる。半分残っていた種子は辺りに散らばり、カラになったパックは左手が掴んでいる。歳とっちまったなあ、この程度の畝に足を取られるなんて、と大いにしょげかえり、シッカリ左手が持っているカラのパックをじ〜っと見つめる。笑うしかないなあ。


 6(日)
この夏は熱中症予防に水分補給を意識し生姜、カルダモン、シナモン、レモン等(時に黒コショウやチョウジも)を紅茶と一緒に煮出したものをガブガブ摂っていた。大体が珈琲や緑茶以外あまり摂らないのだが、この香辛料と紅茶の煮出した飲料はイイよう涼しくなっても続けている。ただしトイレに行く回数は増える。しかし夜中のトイレは殆ど行かずにすんでいる。去年から身体が冷え、気になっているので、これからの時期にどのような効果があるか大いに期待している。☆今朝は10℃に下がる予報だったので毛布二枚で眠った。汗もかかず快適だったので、かなり冷えたのだろう。お昼前で18℃で蝉たちは静かにして秋の虫の音ばかり。★Neil YoungのLong May You Runを聞いてから音源編集を始める準備。編集中の音源はRandy Sparks作Today。ゆったり歌っているニールの声やハープ、シンプルなサウンドやハーモニーヴォーカルのNicolette Larsonが気持ちよく聞こえる音量のまま、音源編集しようとしながらも、暫し聴き入ってしまう。NicoletteはComes a timeやHarvestMoonでも素敵なハーモニーを歌っている。ソロのLot a Loveもお勧め、Neilとは異なるアレンジ。


 7(月)
いつの間にかパソコンで音楽を楽しめる時代になっている。突然想い出した音楽を確認できる。音源編集の合間に『あの頃のサウンド』を参考にしたり、耳を休めている。☆Nicolette Larsonという名前は知らなくても♪ Lot a Love ♪を聞けば『知ってる』という返事がかえってくるだろう。随分流行してたから。原曲は これ 。Neilがボツにしたデモ音源を聴いたNicが大いに気に入りレコード化し大ヒット。昨日のブログで紹介したようにNicはNeilのハーモニーヴォーカル。この二人の声は、かつてのEmmylou HarrisとデュエットしたGram Parsonsの♪ Love Hurts ♪と並んで、オイラの大好きなデュエットだ。♪ Love Hurt ♪はGram達以来、数多くのデュオが挑戦している楽曲だが、互いを尊重しながら歌うデュオの難しさが目立っていると思う。ソロではDon Mcleanの 音源 が好きかな。★パソコンで聴く音楽だが、パソコン自体は音が良くない。適当なオーディオインタフェイスが必要だと思う。オーディオインタフェイス経由の音は格段に良くなるので、パソコンで音楽を楽しむのなら必需品だと思ってます。価格は一万円以下からあります。音源制作の為の多機能なものもありますが、音楽を聴くだけなら数千円でもOKでしょう。オイラの使っているのは、必要最低限の機能しかないものです。


10(木)
濡れるほどではないので持っている傘をささずに歩いたが汗をかいた。23℃の温度表示だったが湿度が異常に高いようだ。田んぼの稲穂は更に垂れ田園全体が秋の色になりはじめ、道端のコスモスが咲き始めてる。先日の低温で気の早い広葉樹が葉を落とし林の中は赤い絨毯に彩られている。汗をかいたまま音源編集をしてたらクシャミ連発、先程寝そべっている山羊に、風邪ひくぞと声をかけたのに、オイラが風邪ひいちゃ大変じゃ。着替えて熱い珈琲を淹れる。☆高い湿度のせいかスピーカから流れる音がヤタラしっとりし過ぎて聞こえる。☆Nicorette LarsonとNeil Youngの♪Comes aTime♪、Emmylou HarrisとGram Parsonsの♪Love Hurts♪がオイラが選ぶ男女ベスト・デュオ。昔から彼女たちのハーモニーヴォーカルが気になっていたのだが、彼女達はプライベートでも早くから交流があったようだ。又最近知ったのだが、Nicは亡くなる前に、これも好きなバンドThe SectionのドラマーRus Kunkelと結婚していたとか。


11(金)
Russ kunkelつながりでThe Sectionの端正な音を思い出しているが、彼らの出身はイギリス。60年代はイギリスのポップスも聴いていたなあ。アメリカンポップスとは一味違う感じが好きだった。Graig Douglasの♪Pretty Blue Eyes♪、これは中学時代だった。The Shadowsの音も好きで、始めたばかりのギターでまねしていた。少し時間が経ってジョージ・チャキリスの映画主題歌♪A Change of Heart♪、これもGraig Douglasの作品でこのハーモニー進行にワクワクし更にストリングスにウットリしたもんだ。しかし大好きな楽曲が日本だけの評価だったと知り、世界は広いと感じた高校時代。それから10年以上たった頃James Taylorの公演やレコーディングでも素敵なバックアップをしていたThe Sectionの音楽が届いてきた。


12(土)
大雨がもたらした各地の被害、心よりお見舞い申し上げます。
元気をもりかえしたキュウリがたくさん実を付けている。茄子と漬物にしようともぎ取る。昨日いただいた茗荷、今年は少なかった赤シソを探せば『しば漬け』ができる、庭を探すが見つからない、『しば漬けモドキ』だ。ついでに来年に備えて庭の土を耕しておく。秋っぽくなったと思いきや、暑くなりそう。あちこちで草刈り機の唸る音が聞こえてくる。今日明日と土沢まつり、一日早く始まった花巻まつり、秋祭りの季節。神社の結界を照らすかがり火がつくりだす闇。炎が燃え上がり闇は一層深まる。☆こころのなかに突然顔をだす隠れていたものの数々。それらの出逢いは思いの外遠くへと我らを連れ出す。☆塩をして暫くおいたキュウリと茄子から大分水がでている。軽く絞り、もう少し時間をおき本漬けとしよう。


13(日)

此処で暮らすようになって、時の権力が制定した『神』ではなく、太古の昔から、この地に生きる人びとが畏敬の念をとどけてきた神様たちに守られているような大きな安らぎを感じることがある。うっすら暗くなる頃にそんな想いをいだきながら、祭を手をひかれ歩いてきた。『ほうほう』と閉じてから逢えなくなった懐かしいひと達に逢ってきた。老いた母を連れて赴任する教師の母親の代わり、高校進学した男子に弁当をつくっていた。その子も結婚して二児の父だって。間近に神楽の舞を観て興奮していたK君がオレ達の手をギュッと握り満面の笑顔。遠くフィリピンから来たお母さんは町内の揃いの法被をきて山車を引く。こんなに子供たちが居たのか?と驚くほどの賑わいの声。中学生になってもニコニコわらいかけてくれる子ら。やっぱり神様に守られているんだなあ、と想いをつよく帰路につく。


16(水)
日が短くなり、お天道様の通り道も傾いて、その角度のせいか色付いた田園の景色がはっきりして見える。今年は土沢祭りに二日間出かけて、各地域の神楽や鬼剣舞いを間近で楽しんだ。どちらも、オレの目には暗闇のなかの舞いの動きは殆ど見えなかったが、大太鼓と摺り鉦(すりがね アタリガネ他様々な呼び方がある 小型のシィンバル)のリズムがこころに響いてきた。なかなか譜面では表せぬ『ゆらぎ』は舞いの高揚感の反映のようで、何時しか見物客を巻き込む『うねり』となって夜空にひろがっていた。二足歩行からうまれた二拍子に三歩を一くくりにした三拍子が絡まり合い進化してきた壮大な音楽そのものを感じた。そして笛の音がよかった。車を止めた道路から、集まった地域の人びとの想いが地域の神様や大自然に向かって広がっていくのを実感した。


18(金)

今、オイラの時計は1971年なのかもしれない。久しぶりに♪孤独の旅路(Heart of Gold)♪を聴いていた。そして時計は更に一年遡る。’70年、ギター奏者として、ある女性歌手のバックをしていたオイラは渋谷のライブハウス『青い森』で歌手としてステージデビューした。『こんな素敵な音楽があるんだよ』と心に響いてきた音楽を紹介していた。それらの音楽はフォークミュージック、ポップスからカンツォーネ(セルジオ・エンドリゴの♪瞳遥かに♪)、カントリー♪Any Time♪まで。Don Mcleanの♪Vincent♪に出逢ったのもこの頃で、早速紹介していた。画家のゴッホに語りかける♪Vincent♪は当時のオイラの『教科書』だったなあ(歌詞の一か所が聴き取れず苦労してた)。そして数カ月後、ゲストでやってきたジミー時田とマウンテンプレイボーイズの演奏に出逢った。『日本にもこんさ素晴らしい音楽をする人たちがいるんだ!』と鳥肌しながら聴いていた。そうしたら、そのマウンテンプレイボーイズ(カントリーミュージックの仕事はこの名義で、それ以外は谷岡としおとトム&ジェリースと名乗り始めていた)から一緒に演らないかと、お誘いを受けた。さんざん迷ったがご一緒することになった。♪孤独の旅路(Heart of Gold)♪はその頃聴いた楽曲で、それ以降音楽をゆっくり聴く時間は暫くなくなってしまった。


20(日)
なんだか久しぶりの明るい陽射しをうけてご近所を一回り。空気がカラッとして風が気持ちイイ。夏の暑さを感じる程ではないが透きとおった光が眩しい。稲の穂が重みを増し、色も濃くなっている。ススキも穂ができ花を咲かせる準備。田んぼの稲の上にトンボが群がっているらしいが、オレの目には見えない。黒い川トンボ以外、今年はトンボを見つけずにいたが、家の傍で赤いトンボを発見。ケータイを取り出し、写真を撮らしておくれ、何にもしないから怖くないよ、とギリギリ近づいて撮る。大げさなシャッター音にビックリして飛んでいっちまった。珈琲を淹れ、撮れてればイイなあとパソコンに向かう。きれいに撮れてるではないか。バカデカイ音に驚いて一瞬でいなくなったトンボの居なくなった空間を想い出しながら、ケータイのカメラに賛辞。きれいな赤だ。羽根は見えないが大きい目までハッキリ見えるぞ。★古いブログの画像を削除しないとHP作成ソフトが動かなくなる。11年のブログは消しにくい。12年の中頃まで削除。それそれの画像を撮った時を想い出す。結構憶えていて懐かしい。


21(月)
赤いトンボをパソコンで拡大して、ぼんやりと見えたものがハッキリ見えて感激した。そして仮面ライダーってトンボの顔だったんだ、と認識をあらたにした。★そして今日、11日のブログで紹介した♪A Change of Heart♪を録音した。この楽曲は何回も検索しても『削除されました』と回答されていたのだ。、聴くだけでなく『波形』でも扱えるようにした。パソコンは便利だ。小さい音量で繰り返し再生して聴く。モノラル(左右のチャンネルの波形が全く同じ)だ。シンプルだが無駄がない。ウッドベース、ピアノ、ミュートしたエレキギター、細かいワイヤーブラシ、それに女声コーラスとストリングスが歌を支えている。ドゥーワップ、懐かしい!♪好きな音楽を待ちこがれて ラジオにかじりつくように聴いていた若い頃♪というカーペンタースの楽曲(Yesterday Once More)そのまま、あの頃はラジオから聞こえてくる音は輝いていた。


24(木)
昨日赤いトンボが家に入って来て、今朝になってヤッパリ外の方がイイと気が付いたらしく、乾いた羽根の音をたてている。何処に居るんだ?と傍に寄ると静かになって、オレの目では居場所が判らない。此処から出るといいと窓を開けてやり離れていると、慌てた羽根の音をたてる。そんなに焦ると疲れちまうぞ、と音の近くに行く。何回か繰り返して居場所を発見し、捕まえて外に出してやれ、ホッとする。トンボは捕まえにくいので、オレの動きの速さを自慢。数日前はカマキリを外にだしてやった。★午後突然孫娘が来て、物凄く大きな毛虫が居るよ、と玄関で叫んでいる。その後に上がって来て、五時間授業だから来たよ、とランドセルから紙切れを出し、宿題を始めた。ミーがドーナッツつくろうと誘い二人で形づくり。おやつのドーナッツの後はリュックさんのお庭に散歩、途中でヤマモモの実を発見。殆ど落ちて最後の一個のようだ、西に傾いた陽を受けて赤い実が一層赤く可愛い。散歩を終え家に入るかと思うが、ブランコしてくる、だと。


27(日)
夕方、キョロキョロと周囲を見ながら歩く人が。ご近所の方。形のよいススキを探していたんだと。でも見つけられなかったようで、庭に咲いているススキが欲しいと仰る。勿論差し上げた。今夜は『仲秋の名月』、ナルホド奇麗なお月さんが出てる。お子さんと『お月見』か、イイなあ、心がホア〜ンと暖かくなるハナシだ。☆昨日は松茸ご飯を頂戴し、食いしん坊の心も胃袋もおおいに歓んだ。そうそう、この一週間も沢山の方々からやさしさを頂戴したなあ。『いわて・女性九条の会』の設立10周年記念の講演会を聴きに行った会場で、足元が暗くウロウロしてたら『ほうほうさん、来てくれたの』と腕をつかんで座席までエスコートしてくれ、帰りも靴の在処まで案内していただいた方々。奇麗なお月さんに、やさしい方々に逢えてオレの心にイッパイ奇麗な花が咲いたよと教えてあげよう。手前にススキも撮ったつもりだが、うっすらのしか見えないなあ。


28(月)
昨夜、撮りきれなかったススキがフレームの中で同じアングルで朝の光にそよいでいる。仲間がご近所さんの『お月見』に参加できて嬉しそう。★今年の『盛岡中津川べりフォークジャンボリー』、ほうほうファミリー―バンドは10/18(日)の18;30からの参加と決まりました。お暇でしたらお越しください。相変わらず長女は子育て中で不参加。ミーと息子と三人。ミーは長年歌いたかった♪朝もやのなかで♪を歌うことになった。この楽曲はトム&ジェリースの二枚目のアルバム収録曲で、作詞家の片桐和子さんが私の曲に素敵な詞をつけてくれたもの。楽器はギター一本は変わらず。息子はビートルスを歌いたいというので、私が♪In My Life♪を選んだ。ポピュラーのコーラス、ドゥアップ(ドゥーとかワ―とか意味のない言葉を歌いバックアップするコーラス)を取り入れている。古くはミルス・ブラザース、インク・スポッツが有名だが子供の頃にラジオから流れていたプラタースが懐かしい。最小の楽器でもコーラスで盛り上がり楽しめる音楽を彼らは手本を示してくれた。ファミリーバンドだと、どんな展開になるのか、楽しみだ。


30(水)
昨日から寒くなっている。風が強く一日中雲を追いかけていた。日曜の夜、流石仲秋の名月といわれるだけあって、奇麗なもんだなあと観賞していたが、お月さんと地球の距離が近づいているんだって!スーパームーンって云うんだってねえ。オラー知らなかっただよ。でも昨夜のお月さん、見て写真も撮っておいたよ。時々厚い雲の影に隠れたりしてたが舘山(土沢のお城があった小高い丘)の上に出ていてオイラの目でも大きく見えて、嬉しくなってカメラを向け、雲の切れ間に撮った。明るくって大きなお月さんだった。正に豊穣に感謝する季節を象徴するもんだなあ。