2016年 7月

 2(土)
暑い。今からこんなに暑いと、真夏はどないなことになるんだ、と呟きながら草取り。曇っているのに暑い。毎日草取りはつづけているのに、どんどん出てくる草達の元気に感服しながら引き抜く。人差し指と親指で掴むので人差し指の側面がゴワゴワだぜ。一番成りの実を早めに採ったので茄子の株は太めになり、花も雌しべが雄しべより飛び出ている、元気の証拠。差し芽したスイートバジルも順調、親株は早花芽を付けだしたので摘んでいる。雨が降り出した。オクラとサニーレタスの種子を播こう。昨日から水に浸しておいたんだ、発芽率が上がるんだと。しっかり降り出したので家に入ろう。酢に漬けたニンニクを眺めながら珈琲ブレイク。


 4(月)
音源編集作業を繰り返しているとメモリに負担がかかり動作が遅くなってしまう。これを解消するには上書き保存をする。長い音源なので時間がかかる。この時間を利用して畑の仕事をする。主に草取りだが、野菜の具合を見て土寄せしたり追肥している。今一番元気なのがズッキーニとキュウリ。どちらも黄色い花を咲かせては実を付けている。カボチャと同じ様に葉にトゲがあるが、ズッキーニにツルが無く、葉を茂らせながら少しづつ上に伸びている。これでは風通しに問題ありと見て、下の葉を取り除く。ズッキーニは茎もトゲだらけで危険。農作業用の手袋で掴み切り落とす。程良く汗をかいたので編集に戻る。何回か編集と畑仕事を繰り返し気温も下がり涼しい風が吹いている。気のせいかズッキーニが葉っぱを挙げているようだ。今日の畑仕事は終り。鳥たちが林に戻る時間。声をかけてくれる。アリガトまた明日!


 8(金)
今年初めて玉ネギを作ってみた。庭のブラックベリーを整理した処に昨年の11月頃に産直で見かけた苗を植えたが、なかなか大きくならないし、マルチングしなかったので草に負けそうになったり、半分駄目かあと諦めかけていたが、この最近大きくなった。料理の経験では新玉ネギはサラダだけだったが、火をとおしても美味しいので再認識している。今夜は正にキッチンガーデンの玉ネギ、ズッキーニ、スイートバジルのサラダを楽しもうと思う。★音源編集で続いていた飽和状態の解消も成果を感じている。大分自然に聞えるようになり、ホッとしている。想像以上の長い時間がかかったが達成感は大きい。気分転換の『草取り』で挫けそうな根気を維持できたと思っている。夕暮れて裏の林で蝉が鳴き始めた。それが東京に居る頃は秋ちかくなって鳴き始めていたよう感じていたのだが、ヒグラシ蝉の爽やかな音色なんだ。


11(月)
畑で草取りしていると、幼いトンビが林の上の方で鳴いている。親は餌を取りに出かけているのか、さっきから心細い声がつづいている。空を見あげると親トンビが輪を描くように滑空している。こうやって羽根を広げて飛ぶんだよと教えているらしい。林のテッペンに残された子は親と離れて不安なのだろうか、しきりに高い声でピッピ〜と繰り返している。大丈夫だよ、直ぐに一緒に飛べるようになるよ、と応援の声を届けたくなる。何故?かって云うとオイラも鳴き虫だったから幼いトンビの気持ちが判るんだよ。小学校一年生になっても下校した時に母が居ないと鳴き叫んで近所を探したのさ。弱虫の鳴き虫だった。だから親子でピーヒョロと云いながらクルクルと気持ち良さそうに滑空する姿を見るのを楽しみにしているぜと空を見上げると親トンビが林の方に戻ってゆくところだった。ピッピピッピという嬉しそうな声が届いてくる。


15(金)
気温は随分と下がり雨が振っている。湿度が高いので涼しさは感じられない。しかし裏の林のウグイスが気持ち良さそうに歌っている。ケキョケキョケキョと細かいフレーズを豊かな声量で。一頃は北の方で歌っていたが、今朝は南に下がって直ぐ傍に来て歌声を聞かせてくれている。例によって余り長くは歌わず、おや、何処かへ行ってしまったか?と思う頃にケキョケキョが始まる。見事な声量なのでホーホケキョのフレーズが決まれば相当なもんだろうと期待しているのだが、披露の段階ではないのですと思索しているらしい。シトシト雨でも濡れて体調をくずさぬようにと思っていると一層と大きな声でケキョケキョケキョとやり静かになり、雨脚が強くなっていた。


17(日)
朝から小雨が降ったり止んだりで空は暗い。雨が止んで畑に行くと里芋の葉に雨が粒になっている。この水の玉の中に幾度か出逢った水が在るのだろうと思い見つめつづけていた。時にはしとしと降る雨粒の一つだったろう。時には水蒸気になって空をただよったり。様々な姿に変化し、幾度かオイラの傍に戻るのだろう。初めて学校のプールでアップアップしながら泳げた時も知っているのかもしれない。下校の途中に大雨になり母が迎えに来てくれ、母の傘に入りホッとしていた時も知っているのかい?裏の林の鳥たちの翼を濡らしたり。遠い宇宙からやって来たのかい?と問いかけるとキラリと光って微笑んでくれたように感じる。


22(金)
なんだろう?突然歌い出した自分。その楽曲は古い映画の主題歌だそうで、To Each His Ownという曲。オリジナルの歌手は判らないがマール・ハガードのカヴァーヴァージョンを聴き、ベースを弾いていた頃のバンドで取り上げたがオイラは歌ったことがないのに、何故くちずさんだのか?
♪A rose must remain with the sun and the rain♪
(薔薇は太陽と雨で生きていける)
先日の眠り前に気になっていた♪Twelfth of Never♪にも♪I need you, my darling, like roses need rain♪と同じような表現があり、まだ気が付いていない部分があるのかなあ。大きな辞書を広げる必要がありそうだ。


24(日)
夕方のお散歩に行こうよと元気な声で催促するご近所ワンコ、この時間になると裏の林ではヒグラシの合唱で賑やかになる。その数は少ないがアチコチ移動して、驚く程力強い音を聞かせてくれる。日中ピ〜ピ〜と不安に鳴いていた幼いトンビも親が帰ってきて餌を貰って夢を見る頃かな。田園を渡ってくる涼しい風を感じながら土寄せした里芋に水。ナントもこころが洗われるような時間だ。草を刈った爽やかな香りが風にのって届いてくる。続けて実を付けている茄子に頑張っているねと声をかけ肥料を。ヒグラシが直ぐ其処にいるように近づいてきた。先程まで編集中の音源が窓から聞こえていたので、工房の窓辺近くで声をかけているようだ。オイラは畑だよ!今日の編集は終わりだよ、林から余り離れると危険なんじゃないかい?急いで工房に戻って確認すると、ちゃんと林の中に居て、信じられないくらいの響きが届いてくる。気持ちのよい夕暮れだ。


29(金)
東北地方も梅雨が明けたらしい。昨日、今日と非常に暑かった。夕方になると、この辺りは裏の丘の影になる。それを待っていたようにヒグラシ蝉が一斉に鳴きだした。『暑かったよう!とても鳴けなかったあ』と云うように鳴いている。オイラと同じように首にタオルを巻いて汗を拭い、火照った身体に団扇で風をおくり鳴いている姿を想像しながら里芋に水をやる。数日休んでいたら草が勢いを増し茂っている。一段とヒグラシ蝉の音が大きくなってる。どれ、見に行ってみよう。もしかしたら捻じりハチマキで頑張ってるかも。陣中見舞いしよう、と林の中の道へ移動。デカイ音が林に響いている。居た、居た。木にとまって鳴いている。余り近づくと飛んでいくだろうから静かに近づく。これ以上は無理だろう。カメラに収める。カシャっという音以上の蝉の音だが違和感を感じたのか数秒して飛んで行ってしまった。タオルのハチマキはしてなかった。