2016年 6月

 3(金)
長ネギとニンニクの間で育っているスイートバジルの芯を止めて、水に差して根を出させてから、土に戻そう。バジルに触ると指の先がイイ匂いになる。今年は増やしてみようと思う。☆子供の頃に耳にして感じた音楽の輝きを思っている。いつの間にか音楽が仕事になり、音楽業界に身を置くことになり病に倒れた。好きなことだし体力には自信があったのに。忙しいスケジュールなんぞに負けるもんかと思っていたが病になっちまった。ステージデビューから10年後のことだった。手術をすれば短期間で現場に復帰できるが、イイ薬ができたので半年仕事を休んで治しましょうという医師の忠告があり、この期間がオイラの人生を変えた。レイチェル・カーソンの『沈黙の春』。農薬により破壊された自然のようにオイラの身体やこころが『大好きな音楽をやっていても病になったという危険信号』を発したと感じ『オイラを病にした原因』を模索。☆不規則な生活、食事時間や食事の内容、次々に思い当たる。音楽に対して気負い過ぎもあったと思う。庭の一画に初めて野菜の種子を播いて、土を持ち上げて発芽する様子を見た時の感動。小さな種子が秘めたエネルギーの大きさに涙が止まらなかった。パソコンに向かっていてもバジルの甘い香りがオイラを癒してくれる。


 5(日)
夜が明けて一時間すると幼いウグイスが歌い出す。短いフレーズに分けている。声量は親譲りらしくティチュティチュティチュは見事な歌いっぷり。ホーホケキョは途端に小さな声になっている。『ここはあんまりとくいじゃないんだ』と思い込んでいるように聞こえる。短時間だが考えながら朝夕歌っているのです。なんとも可愛い。★結構時間がかかる編集中の音源の上書き保存の間、畑に出て土寄せや草取りをする。そろそろ梅雨入りだろうから。先っちょを切り水にさしているスイートバジルの水を新しくする。芯を止めると脇から枝が伸びるし、切り取った枝から根が出れば土に戻すので沢山楽しめる。芳しい香りが好きだ。聞くところによると、バジルの種子は数日水に浸してから播くと発芽率がグ〜ンと上がるそうだ。水に浸した種子からゼラチン状のものが出て、江戸時代、これで目を洗っていたそうだ。バジルの和名『メボウキ』はこれから由来してるとか。畑に置いてあったコンポスタの堆肥は野菜の根元に移動したが、コンポスタのあった処から、期待していたカボチャが双葉を出した。これを水路側に植え替え。次の雨でしっかり根付くとイイなあ。


 8(水)
長ネギが密集して葱坊主ができている。一本が五、六本に増えている。★歌とギターだけだが必要以上の編集を加えたため不自然さが目立つ音源に取り組んでいるので、畑の長ネギも混み具合が気になる。☆長ネギとニンニクの畝の間にスイートバジルを育てているが、もう少し陽射しが欲しいようなので、密集をほぐして一本づつ植え替えした。産直やホームセンタから仕入れた苗、ご近所から頂いた下仁田ネギの種子から育って混ざっている。特に太いのが下仁田だろうが、今食べても下仁田らしさはない。葉を落として白い部分だけを植える。これで日陰がグ〜ンと少なくなったので、そろそろ枝豆で食べる大豆を植えようか。小松菜の芽が大分出て来た。サニーレタスは未だ出てこない。


 9(木)
ニンニクの葉が大分枯れてきたので掘り上げてみたが、途中で雨が降りだし、今日はここまで。いきなり抜こうとしたがビクともしない、周囲にスコップを入れ土を浮かして抜いた。少し小振りだが。☆唐辛子を麹に漬け込んだ辛味噌を頂戴しヒェ〜辛い〜と云いながら箸を止められぬ旨さ、残り少なくなったので採れたてニンニクを電子レンジで加熱し匂いを軽くして混ぜ込もうと思う。考えただけでウキウキする。岩手で暮らすまでは唐辛子に箸をのばすことはなかったが、今では美味しいと感じる。夢みる食いしん坊も大きな雨粒になったので家に入り音源編集に戻る。鳥たちが窓辺で何やら云っている。音源を止めると静かになる。又再生するとさえずりが聞こえる。雨に濡れないようにと仲間に伝えているのか、一緒に歌っているのか。


10(金)
昨日の雨で梅雨に入ったのかと思ったが、今日は夏のように暑い一日だった。☆高い木を指差し、あれはユリノキという樹木だと教えられた。花が咲いているよと云われハッキリ見えないので写真に撮った。ユリの様な花の形かと目を凝らして見るが、茶色がかったクリーム色、大分高い処なのでハッキリ見えない。パソコンで拡大すると、ナ何とチューリップみたいな形だった。ハンテンノキとも呼ばれているそうだ。☆夕方になって涼しい風に乗って野バラとスイカズラの香りが漂っている。イイ香りだ。野菜の具合を見て回る。恵みのお湿りだったようで皆元気にしている。一回目の追肥し、伸びたキュウリの先を支柱に固定、小さな可愛いキュウリが出来ている。昨日収穫しようとしていたニンニク、もう少し畑に置いておくことにした。次は大根の種子播きなので急がずに待ってみよう。


11(土)
今日も真夏日、大変暑い日だったが、リュックさんが設計された庭と温泉の二十周年のまつりで大勢の方々に逢えしあわせだった。移住前にこの辺りを歩いたことがある。ズ〜っと田んぼが広がる米どころだった。思った以上にこのお庭を愛する方々がが集まり『まつり』は大盛況。忙しい合間を割いてくれてリュックさんと話ができた。初めてお逢いした頃は奥様のセッチャンの通訳が必要だったが、おひとりで話しもできるようになられ、当初の御苦労を語り、でもお庭が立派に成長したのが一番嬉しいと顔をほころばせた。☆『ほっと』を運営していた障害者の親の会のおひとりにも逢えた。店が入居していたコミュニティーセンタの建て替えのため閉店したが、空き店舗を借りて再開するというニュース、うれしいことだ。夕方田んぼの間を歩いて帰ると家のスイカズラと野バラの香りが迎えてくれ更にしあわせにしてくれた。『二十周年のまつり』は明日もつづきます。いろんな方々に逢えてしあわせな時間になりますぜ。


13(月)
岩手も梅雨に入ったらしいという気象庁の発表。傘をさして畑に。野菜達もうれしそうだ。やさしい雨が静かに降っていて遠くの山の麓が白いいろに覆われている。時折小雨になると小鳥達もよろこびの歌をうたっている。一昨日、昨日の暑さは何処かへ移り涼しい空気。音源の編集の合間に度々外に出て、しっとりした空気を深呼吸。小鳥のように歌いたくなる。リュックさんのお庭で見つけ買い求め、花壇にやって来た花も此処に馴染んでくれるとうれしい。タマネギも大分大きくなっている。長ネギとニンニクの間のスイートバジルも丈をのばしている。可愛い葉に触るとかぐわしい香りが指先にうつってきた。水に差している枝にも小さな音が出はじめている。


16(木)
雨が降って肌寒い。スイートバジルを水に差しで根っこを出させている。毎日水を取り換え明るい窓辺に置くとドンドン発根。これを畑に戻す。ドンドン食べてペーストも作りたい。毎日畑のバジルに触って指先に芳しい香りを貰っている。健康への効果もあるらしい。★仲良くなったシャガレカラスの何代目かが近くの電柱に来て、しきりに声をかけてくれる。裏の林に巣があるらしく、気が向けば数百メートル移動しても付いてくる。代が変わっても知り合った経緯は伝わっているらしく親しげに声かけする様はなかなか可愛い。初対面では興奮してシャガレているのかと思ったが、シャガレカラスは結構いるようだ。今日も雨に濡れるだろうに電柱の上に居る。風邪ひくなよと声をかけると『この程度の雨は大丈夫だい』というように返事する。


17(金)
梅雨の雨がズッキーニにどのような影響があるのか、午後になって雨が上がったので早速見に出る。随分育ちが早いようだ。キャベツ、レタスに畑から小さなキュウリとズッキーニ、スイートバジルが参加したサラダにした。幼いキュウリ、ズッキーニの柔らかさのなかの香りがイイ。スイートバジルは先っちょの枝を数本切り取り、柔らかい葉を食べ、大きい葉の付いた茎は水に刺している。岩手に来て庭に最初に植えた野菜がズッキーニだったが、余り観察できず大きくなり過ぎたものと鋭いトゲの印象がある。多分チョイと早すぎるかなで食べるのイイようだ。既に大きな株になっているが、まだまだデカクなりそうだ。地域の子供らが下校してきた。二年生になったグループ。黄色の帽子は被ってないが、相変わらず黄色い声が響きわたる。この子らもしっかり成長している。


18(土)
数日続いた雨が上がり、畑を整えるに適した日和だった。草をとり葉の数を増やした里芋に土寄せをした。畑の中央に一列残っていた長ネギの葉をおとし、トマト、キュウリの垂れた枝を誘引、これで畑全体の日当りも確保、風通しもグ〜ンと良くなり、枝豆で食べる大豆、サニーレタス、小松菜、オクラなどの種子播きもオッケー牧場!☆これらの作業を音源編集の合間にやり、その度に水分補給。生姜を煮出したものを二度、最後は牛乳たっぷりのカフェオーレ。牛乳を飲む度に『おとなになると牛乳を飲まなくなる』という言葉を思い出す。我が家にやって来たばかりのじょにこが前日ハシャギ過ぎて、朝起きたらぐったり起きれなくなった。牛乳も飲まない。獣医にかけ込んで事情を話すと『大丈夫、遊び過ぎて疲れただけ、牛乳も飲まなくなる月齢ですよ』と云われた。家に帰ると元気になり牛乳もたっぷり飲んだ。そしてズ〜っと牛乳は大好きだった。


19(日)
今朝久しぶりに裏の林のウグイスが歌い出した。日の出より一時間後から歌うのが常だったのに、今朝は日の出と殆ど同時に歌い出した。おや今日はどうしたのかといぶかっていると短いフレーズを2回歌っただけで静かになった。やたら歌い続けぬ姿勢を保ち、じっくりと真の歌い方を探究している求道者の如く。☆明るい陽射しが日増しに色を濃くしている田んぼの稲に微笑んでいる。渡ってくる風が稲の葉を優しく撫でている。充分に草取りをした畑のアチコチから早くも草が出てきている。茄子の苗は皆葉を立ち上げて陽の光を受けている。一番目の茄子の実を発見。大きくすると成長の妨げになるので、早速もいだ。軽く塩をして若い茄子の香りを頂戴しよう。林のなかでは目覚めた鳥たちのおしゃべりが始まる。


20(月)
眠りが訪れるまで、気になる歌詞とハーモニーをぼんやりと思い出す。時にはオリジナルのアレンジを加えたりしてすっかり眠りから遠のくこともあるのだが。今朝目覚め昨夜おぼろげだった歌詞を調べようと何人かが歌うのを聞いていた。静かな雨の朝に赤い光がうっすら 。♪The Twelfth of Never♪。♪どのくらい わたしを必要としているの? あなたの愛は いつまでつづくの?♪という問いに応える形になっている楽曲。オリジナルはジョニ―・マチスで♪ず〜っと愛していくよ♪と詠う。『ず〜っと』とか『永遠に』ではなく♪Until the 12th of Never♪と日付のようなもので応えている。『〜月12日まで』、題名にもなっているこの表現がミソで、9、10、11、12月を表す月名は〜erと綴られる、Neverもerで終わるので洒落て云い換えている。実際にない日付を『永遠に』と表して愛を誓っている。雨がやんだようで小鳥たちの朝の挨拶が始まる。


23(水)
野に咲くブルーベルの花の画像。♪The Twelfth of Never♪で何時いつまでつづく愛を詠っている。
♪ブルーベルの花が咲かなくなるまで
クローバーの花が香らなくなるまで
詩人が韻を踏まなくなるまで・・・♪
長い間、独自のハーモニーを模索していたのと、ブルーベルの花ってどんな花かを、睡眠前に調べるように指令をだしたようだ。ブルーベルの写真を見ながら何人かの歌唱を聴いている。二十歳台で耳にした楽曲を自分ならどのように歌うべきかと気になっている。


25(土)
雨の合間にニンニクを収穫。やっぱり小さい。ご近所におすそ分け。採れたてのニンニクの小さいものを選んで醤油に漬けていたが、今年は酢に漬けてみよう。いきなり砂糖、塩、酢で漬けるのもあるようだが今回は酢だけで漬けた。一か月の食べ頃になってから味を付けても遅くはないだろうから。漬ける容器だがガラス容器を選んだ。酢による化学変化も心配ないだろう。結局梅酒を漬けていた口広瓶を消毒し熱湯をかけて乾燥させ漬けた。ドレッシングに最適だろうし、すりおろして様々なレシピに使えるだろう。毎日草取りは欠かせない。とにかく元気な草を取り除き、畑の状態を良くして、次の野菜を育てたい。


27(月)
畑の草取りで虫に刺されかゆ〜い。蜂が時々飛んでいたようだが、この何年間は蜂の被害は無し。!ふと閃いた。もしがしてムカゴができているのではと庭の隅へ。できてたねえ!今年も三十個程だが、此処に『山の芋』が育っていると思うとヤタラ嬉しくなるんですよ。ムカゴご飯もイイんだが三十個じゃなあ、と思われるかい?三十個でも感激して頂戴する。美味しいよ。☆今日の虫は強力にかゆい。有難く収穫したムカゴをポケットに収め、泥だらけの手を洗う。家の中で石鹸を付けた爪ブラシで刺された処をゴシゴシ洗う。大抵これでかゆみは収まる。爪ブラシはギタリストの必需品、軽石と一体になったものを昔から使っている。軽石とブラシの硬さが問題。東京では大森のダイシン百貨店、岩手に来てからは花巻のマルカン百貨店の爪ブラシを使ってきた。両百貨店には同じ雰囲気の大食堂があり楽しんでいたが、惜しくも同じように閉店してしまい残念無念なのだ。